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加美・亀井 稽古参観中止



新型コロナウイルス感染症の拡大予防策として、
昨日、大阪市から「学校園休業を3/22まで延長する」と発表されました。

これを受けて、当会が予定していた
3/15「加美道場 稽古参観」
3/22「亀井道場 稽古参観」は共に中止といたします。

亀井については 3/20頃まで様子を見る考えもありましたが、
一般部でも意見交換を行った結果、
「加美と同時に 同じ判断の方が良い」との結論に至りました。

楽しみにしていた皆さん、
特に今春の卒業生には、残念な結果になりました。
しかし参観は子供達だけでなく、
私と指導補佐、保護者の皆様が集まることで、
普段の稽古よりも「不特定多数が集まる」ことに近づき、
お互いに感染リスクが高まります。
ご理解いただきますようお願いいたします。

尚、通常の稽古はこれまで通り行います。
出欠は各ご家庭で判断してください。
ただし出席者は前後の手洗い・うがいを必ず行うこと、
少しでも体調の優れない時はお休みすることを守ってください。

また3/22に延期となりました、
慎心会館主催「第18回 大阪府空手道交流試合」は、
次亜塩素酸水の散布など、感染予防に十分留意して行われることになりました。
申込済みだった7名には改めて書面を配布します。
各ご家庭でよく相談していただき、出場意思のある人だけ参加してください。

※ 亀井参観と重なっていたので、午後から私は亀井道場に向かい、
  試合サポートは松下指導員に任せる としておりましたが、
  私も終日 試合会場にいることになりました。

さて、参観は中止なのに なぜ通常の稽古は行っているのか、
その理由を述べておきます。


今回の新型コロナウイルスは、
まだ治療法の確立されていない感染症です。
現時点では、その感染拡大をできるだけ防ぐしかないようです。

一方でインフルエンザと変わらない、
高齢者や何かしら疾患のある人以外は重篤に至らない、
子供や健康な人であれば感染しても寝てれば治る、といった見解もあります。

「健常者に危険度は低いようだが、世の中には高齢者や疾患のある人もいる。
  まだ分からないことが多いので、ともかく広げないように。」というのが、
  雑な言い方ですが 簡略化した解釈だと思います。

分からないことを恐れるのは危機管理の観点から重要なことだと思います。
しかし「どこまで恐れて」「どこまで制限するのか」が判断のしどころです。


【感染リスクの程度】

私は、道場の中でも 少年部は特にリスクの低い場所だと考えています。

現在、子供達は非常に制限された行動範囲で生活しています。
普段の学校生活ができていない事はもちろん、
成人のように電車で通勤することもありません。
取引先と会うことも、たくさんの商品を扱うこともありません。
そうそう買い物にも出掛けません。
成人と比べて、ウイルスを持ち寄る可能性は大変低いと言えます。

学校園と比較すると、
学校園は給食など業者の出入りがありますが、道場にはそれがありません。
指導側の成人も、学校園の教諭が数十名いるのに対して、道場は私ひとりです。
すなわち少年部においては、私が一番ウイルスを持ち込まないように気をつける立場というところです。

また文科省は「子供達が公園で遊ぶことは制限しない」と明言しています。
限られた人しか出入りしない道場は、公園よりリスクは低いと思われます。

しかしながら稽古参観となると、多数の成人が集まります。
保護者の皆様同士においても (語弊があるかも知れませんが)
隣の人が昨日どこで何をしていたのか、分からない状況です。
仕事や家庭の維持のため、どうしても成人の方が感染リスクが高くなるので、
参観は通常の稽古と区別して考えるべきだと判断しました。


【道場の役割】

通常の稽古を行っている理由は、もう1点あります。
それは道場の役割です。

もし100%感染しないようにするのなら、
家族全員が一切外部と接触しないことでしょう。
外出はもちろん、出勤もできません。
宅配便、郵便物も受け取れません。

しかし、現実はそうはいきません。

自粛自粛では 経済が回らなくなると指摘されていますが、
極論すると実際の生活そのものができなくなります。

「みんな感染しないように自宅待機しましょう」
「働かなくても収入は保証します」
やったー!ゼロリスクだー!となったところで、
誰が田んぼからお米を宅配してくれるんでしょうか。
農家があって、運送会社があって、小売店があって、
初めて我々は美味しいお米を食べることができるのです。
それぞれが必要であり、それぞれのために、
みんな働いているのではないでしょうか。

すなわち、食品や日用品、医療関係やインフラ等々、
みんなが一切の活動を止める、或いは縮小してしまったら、
感染するしない以前に 確実に自分達の首を絞めることになります。

改めて「誰もが誰かの恩恵に与っている」というところです。

では現状における空手道場の役割は何でしょうか。

子供達の健全な成長には、運動や友達との繋がりは大切なものです。
それらを制限されている今、身体的・心理的ストレスを緩和させてあげることが道場の重要な役割だと思います。

この休みを利用して旅行に行くというご家庭も複数聞いております。
何がリスキーで何が許容範囲なのか、各ご家庭で判断される場合は多いと思います。

「空手に行きたい」という声、
「道場は行っても良いと思う」という判断、
それらを受け入れてあげられるよう 現在のところ道場は開けておきます。


私には 田舎に高齢の父母がおります。
父は87歳で肺に疾患があります。
父も通院や散髪には出掛けるので、感染拡大は私事としても心配です。

それを思うと決して油断はできず、
できるだけ変わりなく日々を過ごしつつも、
私なりの線引きはしています。

そして何より、少しでも早く事態が収束することを願っています。