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安藤百福氏の年賀状



昨年の夏の話ですが、プライベートで
池田市にある「カップヌードルミュージアム」を訪れました。

日清食品創業者でありインスタントラーメンの発明者である 安藤百福氏
(NHK連続TV小説「まんぷく」のモデルにもなっていますね)
氏の経歴紹介や インスタントラーメンの歴史、製造技術などについて展示されている企業博物館です。

 

 

 

 

 

 

 

 安藤百福氏は、戦後の食糧難の中で
「衣食住というが、食がなければ衣も住もあったものではない」と食品事業を開始。
「何とかして安く、手軽に、みんなが腹いっぱいになることはできないか」と研究を重ねて誕生したのが、
即席麺第一号の「チキンラーメン」です。
晩年、事業を後継に譲ってからも、「安藤スポーツ・食文化振興財団」の理事長として、
スポーツや食育の振興などを通じ、青少年の健全な育成に尽力されています。
世のためを思って事業を手掛ける、昭和の実業家ですね。

 

 

 

 

 

 

 

平成19年1月5日、96歳で逝去。
展示品のひとつに、安藤氏が亡くなる直前、最後にしたためた年賀状がありました。
いまから12年前、ちょうど誠風会設立の年です。

 

 

 

 

 

 

 

写真では読みづらいので、書き起こします。

謹賀新年
昨年を振り返りますと、毎朝、目が覚めるたびに、
何かしら世の中に信じられないようなことが起こっていて、心が休まるひまのない一年でした。
日本中に自然災害が吹き荒れ、子供の虐待や責任ある立場の人の不祥事などが相次ぎました。
生活格差に対する不満も広がり、目を覆いたくなるような心の荒廃が進んだ年のように思えます。
わたくしはすべての大人の責任において、これから十年間、本気で子どもたちの教育に力を注げば、
日本を再び美しい国にすることができると信じています。
どうか皆様におかれましては、今年こそ心おだやかで、幸せな一年であることをお祈り申し上げます。
平成十九年 元旦 安藤百福


・・・このHPの「理念」には、私が誠風会を起こした時の思いが書いてあります。
世相 モラルの低下 青少年育成の重要性
読み返すと「随分大きく構えて書いてしまったなぁ」と、小っ恥ずかしくなることがあります。

しかし、この安藤氏の最後の年賀状とめぐりあい、少なからずシンクロする文章を読んで、
同じ平成19年に 同じように感じておられた偉人がいたのだ と、
「俺もそんなにアホなことを書いた訳じゃないんだな」と思うことができました。

あれから12年。
誠風会は、地域の青少年に良い影響・経験・環境 を与えてきたでしょうか。

初心忘るべからず

何のために道場をしているのか、
新年にあたり 改めて心に期すところです。